内臓の手術をして臓器を摘出した後、
歩きにくくなってしまう方がいらっしゃいます。
やはり、摘出した分、物体がなくなったり、
癒着してからだの中の様子も変わるのでしょう。
10年くらい前に、内臓の手術をして半分くらい、
その内臓を切り取った現在80代の方がいらっしゃいます。
手術の後、じわじわと歩きにくくなってしまい、リハビリ等にも通ったようです。
しかし、良くならない。
そして、疑問に思ったことは、
他の人と自分が同じリハビルをしてもらっている。
自分の症状は、他の人と同じではないはず、
ということだったようです。
物事に疑問を持つことは良いことです。
なんでも言われるままにせず、一度自分の場合はと考えてみるのです。
なぜ、片方の足ができるのに、
そして今まで、何とも思わずにできていた動きができなくなっていくのだろう。
内臓の方は再発もせず、
ただ、足は良くならない。
テレビ番組でこれが良いとなるとやってみる。
一見よさそうでも、また調子が悪い。
と、10年ぐらい続けていました。
しかし、普通に買い物に出かけるようになったというのです。
テレビを見ながら、布団の中でと諦めずに
足の力の入れ方、着き方を研究していたようです。
私の方からは、本来の武道の身体の使い方をお伝えしました。
それが。自分がああでもないこうでもないと試してきたことと繋がったようなのです。
検診で他のところは何でもないということを確認しながら、
もしかしたら、他人任せにして、みんなと同じリハビリをしていて改善しなかったら、
今頃は杖をついて、歩いていたかもしれません。
しかし自分で試しながら、確認して続けてきたことが、ある時繋がったのでしょう。
この方から、自分の身体の声を聞いて、諦めないことの可能性を感じました。
本来の武道の動きは、五臓六腑の働きのバランスを取りながら、全体を調えようとする力があると思いました。
感動しました。
「大人よ子供たちに治す姿を見せて」
最近出来上がった「健康診断のうた」の歌詞です。
年を重ねて、いろいろ衰えていくところはあると思いますが、
最後まで挑戦する気持ちを持ち続けていきたいものです。