スーパーや八百屋さんで買える代表的な野菜を上げてもらうと、その中に大根を加える方は多いのではないでしょうか。
大根は身近で手ごろな値段で手に入り、いろんなお料理にもアレンジでき、頼もしい食材です。
その大根が嬉しいことに、高血圧改善にもすごい役目を果たしてくれるのです。
冬が旬ですが、効能をみると、毎日でも食べたくなります。
高血圧の方にもお勧めの大根の働きと、効果的なお料理方法をお伝えいたします。
大根とは何科の植物そしてその起源は?
大根はアブラナ科の植物で、黄色い花を咲かせます。
大根の他にはキャベツ、ブロッコリー、カブ、白菜、小松菜などもアブラナ科です。
原産地は地中海地方や中東と言われています。
古代中国の薬物百科事典「本草綱目」にも多数の効能が載っている ほどの健康野菜「大根」
日本では古くから食べられてきた野菜です。
弥生時代には伝わっていたようです。
普段食べている白いところは根の部分なので、大根とは(大きな根)と書きます。
春の七草に挙げられる「すずしろ」は大根のことです。
お正月に弱った胃腸を回復させるという意味もあり、七草が用いられてきました。
大根の特徴
味は
辛:初夏~夏の大根は辛みが強いです。
滞っているものを発散して、気血をめぐらす働きがあります。
(漢方では、からだのエネルギーを気・血・水で考えます。気とは生命エネルギーや精神、神経の活動、血とは体内をめぐる血液、水とは体内を巡る水分と大きく捉えるとよいでしょう。)
甘:晩秋~冬にかけての大根は甘みが強いです。
滋養強壮や痛み止め、毒消しなどの作用があります。
性質
涼:少しからだを冷やす作用があります。
高血圧に対する効能と効果
大根には多くの効能があります。
使う部位によっても、多く含まれるビタミンが違ってきます。
丸ごと使って、高血圧に良い効果をもたらし、そして、一本買っても200円前後、嬉しい食材です。
皮がすごい!
皮には、毛細血管を強くしてくれるビタミンPやカルシウムが大量に含まれています。
高血圧は合併症の心筋梗塞や脳卒中など、血管の弱りが心配です。
よって皮つきを使って、血管を丈夫にすることは大事です。
皮が余ってしまったら、皮を使ってきんぴらにするのも良いでしょう。
その他、血中コレステロール値や血流改善したり、発がんを抑制したり、抗アレルギーの効果も期待できます。
葉がすごい!
カルシウムや食物繊維が豊富です。
また、大根の白い部分そのものには少ない、βーカロチンが含まれています。
βーカロチンには、からだが酸化して働きが落ちるのを防ぐ抗酸化作用があると言われています。
それだけではありません。
心筋梗塞や脳卒中の予防になったり、LDLコレステロールによる血管の閉塞を防ぐ働きもあると研究されています。
またビタミンB1,B2、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄なども豊富に含まれています。
捨ててしまっては勿体ないです。
炒めものやチャーハンに、また炊き込みご飯やお味噌汁にと、トッピングのように気軽に加えてみましょう。
消化酵素が豊富
アミラーゼ(デンプン分解酵素)、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)、リパーゼ(脂肪分解酵素)など豊富に含まれていて胃腸の働きを助けます。
熱には弱いので、生食がお勧めです。
イソチオシアネートもすごい成分!
イソチオシアネートは強力な抗酸化成分です。
- 血液サラサラ効果で血栓予防
- 発がん抑制
- 抗炎症作用
- 解毒作用
- 美肌やアンチエイジング効果、
漢方医学で言う「気逆」に効果あり
交感神経が過剰に興奮して、自律神経のバランスが崩れて、気の調和が取れなくなった状態を「気逆」と漢方医学では考えます。
この気逆が高血圧の原因となることがあります。
気逆になると、のぼせたり、頭痛、イライラ、赤ら顔などの症状が出てきます。
大根には、揮発成分があり、この気逆を調えてくれる嬉しい効能があります。
よって、気逆からくる、嘔吐や咳や痰を止める働きもあります。
大根おろしを食べよう
大根に含まれるイソチアシネートは、大根おろしにすることによって効果がアップします。
強力な抗酸化作用があり、がんにも良いと言われています。
繊維質の整腸作用や善玉菌の増加、血液浄化など多くの効能があり、
高血圧の方には毎日のように摂っていただきたい食材です。
大根おろしを作るときのポイント
- 皮には大事な成分がたくさん含まれていますので、皮ごと使う
- 先端の辛い所ほど薬効がある
- 薬効成分が失われないように、おろしてからあまり時間をおかない
- 消化酵素も豊富なのでなるべく生で頂く
- 少しお醤油をかけると辛みがやわらぐ
- 大根おろしの汁は捨てない
- 熱に弱いのでできるだけ生で使う
焼き魚に大根おろし
焼き魚にはたっぷりの大根おろしを添えましょう。
お肉料理にも大根おろし
ステーキや、ハンバーグにも大根おろしをたっぷり乗せましょう。
ヘルシーにお肉ではなく、豆腐ハンバーグにたっぷりの大根おろしも良いですね。
麺類にも大根おろし
お蕎麦やうどん、パスタにも大根おろしを加えてみましょう。
忙しい時の救世主!切り干し大根
昔の方はよくぞこれを考えて下さった。
と思わず感謝の念がよぎります。
切り干し大根もスーパーや食品店で手軽な値段で求めることができます。
栄養価は凄いです。
大根を干している間に、太陽の光をたくさん受けて、栄養価がさらに高まります。
カルシウムは生の大根の約23倍、カリウム13倍、食物繊維16倍、鉄分40倍と栄養素が詰まっています。
コレステロールを体外に排出するため動脈硬化を予防したり、不溶性食物繊維(水に溶けにくく、腸にたどり着いて膨張する)の働きで便通も良くなります。
またリグニンが含まれていてがんを予防するとも言われています。
肝臓や胃腸を回復させて、食欲増進作用、冷え性を予防なども期待できます。
切り干し大根は、不溶性食物繊維
不溶性食物繊維とは、水に溶けにくく、腸にだとりつくと水分を吸収して膨張するという特徴があります。このため、便意がおきやすく、便秘の解消が期待できます。
またカリウムも豊富に含まれています。
カリウムの一日摂取量が3500mgと改訂されましたが、切り干し大根には3200mgも含まれています。
不溶性なので摂り過ぎないように、1日の目安は10~15gにしましょう。
水に戻しすぎると成分が出てしまうので10分以内にしましょう。
できたら戻さないで使ってみましょう。
簡単すぎるのに効果大
切り干し大根に酢を少し加えた、「酢漬け切り干し大根」は高血圧の方にお勧めです。
戻した切り干し大根に、酢を加えるだけです。
これに少しキノコを加えても良いでしょう。
また食用菊を茹でたものを加えても、健康的な一品がすぐ出来上がります。
こんなに良いのならいくらでもたくさん食べたほうがよいのか?
大根には高血圧改善のために優れた効果がたくさんあります。
ですが、性質のところで、冷やす作用があるとお伝え致しました。
消化酵素も入っていて、胃腸にも優しいですが、食べ過ぎてしまうと、代謝が悪くなり冷えてしまって、かえって胃腸の働きが落ちたり、下痢をしたりすることも考えられます。
温かいお料理に大根おろしを加えてみることも良いでしょう。
例えば、キャベツを茹でて豚肉しゃぶしゃぶにして、それに大根おろしとか、生姜焼きに大根おろしとか。
また、一日の量を、大根6~7cmくらいにして、毎日いろんなものに加えながらとられるというのが一番理想的です。
最後に
大根一本を見てもこんなに高血圧に対して良い働きがあるのです。
昔から大根おろしに医者いらずと言われてきた理由がわかります。
そして、200円前後で手軽に求めることができます。
有難い食材です。
お薬だけに頼っていると、将来のお薬代も心配です。
ですが、お財布にも優しく、先祖からずっと食べてこられた大根をもう一度見直してみましょう。
今はいろんな色の大根、またその土地独特の大根も手に入れることができます。
大根料理をふんだんに取り入れ、健康で大地に根を張った生活を楽しみましょう。
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