自治体の特定健診のときに、腎臓の働きを調べる検査を加えるところが多くなってきたのはなぜでしょうか。
それは腎臓の働きが悪くなっている人が増えているからです。
腎臓にはいろんな働きがありますが、尿を生成し排出することは腎臓の大切な役割のひとつです。
腎臓の働きが落ちて、尿を出せないと、からだの中の老廃物を排出することができなくなり、命とかかわるような危険な状態となってしまいます。
それくらい、尿を出すという腎臓の働きは重要です。
高血圧の時も腎臓を疲れさせないようにしなければなりません。
腎臓の働きを見ると、その凄さに頭が下がります。
その尿の生成についてお伝えいたします。
また、腎臓が疲れたら、激しい運動はお勧めしません。
ですが、どの方でもできる方法をお伝えいたします。
尿は糸球体と尿細管という2つの段階で作られる
尿の生成は念入りに行われます。
第一段階、糸球体で行われること
腎臓はそら豆のような形になっています。
左右に一つずつあります。
詳しくはこちらを参考に:腎臓 ウィキペディア 腎臓
その腎臓の細胞を拡大してみると、糸球体とその周囲のボーマン嚢から構成されています。
これを腎小体(マルピーギ小体)と言います。
詳しくはこちらを参考に:ウィキペディア 糸球体
毛細血管が糸のようになっているので糸球体と言います。
糸球体には細動脈から老廃物を含んだ血液が入ってきます。
そしてそれをろ過して、きれいになった血液を細静脈から、からだの方に戻すという仕事をします。
ここでは血球とタンパク質が除かれたものがろ過されます。
検査で調べるeGFRとは
eGFRは腎臓の働きを調べる検査で、推算糸球体ろ過量を表します。
老廃物を含んだ血液を糸球体がどれだけろ過する能力があるかを調べる検査です。
基準値は60となっていて、60より多いと腎臓が働いてろ過できていると判断できますが、60より少ない値だとろ過能力が落ちているという目安になります。
ここで、数字がすこし低いからと言ってもがっかりしないで、生活習慣を振り返ることが大切です。
多くの方は困った大変!と感情に振り回されがちです。
ですが心を落ち着けてそのデーターからより良くなるように読み取っていくことが大事です。
- 寝不足になっていないか。
- ストレスを抱えていないか。
- 添加物などの多い加工品ばかり食べていないか。
- 薬の飲み過ぎなどしていないか。
など考えてみましょう。
原因は必ずあるはずです。
第二段階、次に尿細管で行われること
詳しくはこちらを参照:ウィキペディア ネフロンの中の尿細管
糸球体でろ過され、一日ドラム缶1本ほどの量が原尿となって作られます。
ドラム缶1本ということは、約170リットルの、ものすごい量の尿が糸球体でろ過された後にできるのです。
これが全部尿となって出るとしたら、大変です。
私達のみずみずしさは失われてしまいます。
それでは生きていくことが困難になってしまいます。
ここで糸球体でろ過された原尿は、ボウマンのうを通って、尿細管のところで再吸収されるのです。
ドラム缶1本の尿が、尿細管で再吸収され、実際の尿になるのは、たったの1~1.5リットルです。
原尿の100分の1以下の量が尿となるのです。
約99%が再吸収され、1%が尿となって排出されるのです。
尿細管は糸球体に近い方と遠い方では働きが違います。
糸球体に近い方は近位尿細管と言います。
生命を維持するのに必須の水、グルコース、アミノ酸、電解質などを再吸収します。
そして、糸球体から遠い方が遠位尿細管では、生体の欲求に応じて、ナトリウム、カリウム、アンモニア、水素イオンなど調整が行われます。
この再吸収によって、体内の水分を調節したり、電界物質の調節や、血液を弱アルカリで位に保つなどの化学工場のような多くの働きを担っています。
このような尿の生成だけでも、大変なのに、腎臓は来る日も来る日も老廃物を排出しています。
頑張っている腎臓を疲れさせている
このように、尿の生成だけでも複雑で、腎臓が頑張って働いているのに、その上無理させていないでしょうか。ビールなど冷えたものをたくさん飲んでいる
- お水が身体に必要だからと言って、がぶがぶ飲んでいる(少しずつ口に含んでゆっくり飲みましょう)
- ずっと立ち仕事をして負担をかけている(横になって腎臓を休めることも大切です)
- 食べ過ぎている(食べ過ぎも腎臓に負担をかけてしまいます)
- 糖質の摂り過ぎが、ナトリウムや尿酸の再吸収を必要以上に進めてしまう
- 夜更かしをしてしまう
腎臓を、大事に使わせていただきたいものです。
優しい刺激で腎臓を休める
兎に角、腎臓は疲れているのですから、ゆりかごをゆするように、優しくゆっくりが基本です。
腰の当たりをさする
腎臓が疲れてくると腰のあたりが張ってきます。
腰に両手を当てて、軽くさすりましょう。
ふくらはぎをもむ
両手でふくらはぎを挟んで、気持ちよくもんだりさすってみましょう。
特にふくらはぎの内側をよくさすりましょう。
腰を気持ちよく回す
椅子に座って、腰を気持ちよくゆっくり回しましょう。(一回回すのに10秒位時間をかけて丁寧に行います。)
左右や前後にもゆっくり動かしてみましょう。
寝て腹式呼吸
膝を立てて、あおむけに寝ます。
手をお腹に上に載せて、ゆっくり息を吐きながらお腹をへこましたり、息を吸いながらお腹を膨らましたりしましょう。
背中の腎臓の方まで、息をすったときに膨らむイメージです。
最後に
腎臓は、糸球体でろ過されて、原尿を170リットルくらいも作り、その約1%を尿にするためにすごい働きをします。
これは必要、これは多すぎる、この老廃物は出そう!
など腎臓は考えているまもなく、働き続けます。
ご主人様の為に。
こんなに念入りに、化学工場のように行われているのに、数値が悪くなってしまうということは、腎臓のせいではありません。
どこか、無理をしていないか、自分自身をチェックすることが大切です。
そして、頑張ってこわばっている、腎臓のあたりをほぐすような感じで、優しく刺激してみましょう。
呼吸は止めないで、「いつも疲れさせてごめんね。」
そう声をかけてみてはどうでしょうか。
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