健診数値

血圧の単位の意味に込められた驚くべき事実

     

    血圧の単位はmmHgで表されます。
    何て読むのだろうと、疑問を持つ方も多いことでしょう。

    実は、血圧の単位には読み方がいくつかあります。
    そして、測定法も2つあり、今は便利な血圧計を手軽に求めることができます。

    始めに発見された方はどのような方だったのでしょう。
    その血圧計ができた歴史からお伝え致します。

    100年以上前の測定法が今も使われている

    始めに血圧を測定する方法を発見したのは、ロシアの軍医ニコライ・コロトコフです。
    1905年、今から100年以上も前の方法が、今でも病院の先生など多くの方に使われています。

    コロトロフ法

    ニコライ・コロトコフが発見したので、コロトコフ法と言われます。
    カフ(腕帯)で上腕の動脈を圧迫し、続いて減圧したときに生じる血管音を聴診器で聞き取りながら血圧を測定する方法です。

    コロトコフ音

    上腕にカフ(腕帯)を巻いて圧迫すると、上腕の動脈は遮断されてしまいます。
    次に少しずつ減圧して圧迫を解いていくと、ある時点から血液が流れ始めます。

    この血流が始まるときに、狭い血管を最初に血液が通るので音が発生し、この時のトントンという音を「コロトコフ音」と呼びます。

    音が聞こえ始めた点を最高血圧(収縮期血圧)、音が消えた点を最低血圧(拡張期血圧)としています。
    コロトコフ法による測定では、水銀柱という圧力計の目盛りで血圧値を読み取る方式が使われています。

    水銀柱を使って単位を「mmHg」としたわけ

    この「mmHg」の単位の読み方は次のようにいくつかあります。

    読み方

    • ミリメートルエイチジー、
    • 水銀柱ミリメートル、
    • ミリ水銀、
    • ミリメートルマーキュリー(マーキュリーとは水銀のことです。)

    と読むことができます。

    意味

    測定をして、トントンと血管音がした時の水銀柱の高さを最高血圧として読み取ります。
    そして、血管音が聞こえなくなったときの水銀柱の高さ最小血圧と読み取ります。

    この単位は、この方の血圧が水銀(元素記号Hg)を何mm押し上げるに相当する圧力かという意味をなします。
    例えば135mmHgであれば、135mm,(13,5cm)押し上げる圧力がかかっているということになります。

    それではなぜ、水ではなく水銀かというと、水銀は液体の中で一番比重が重いからです。

    水でも測ることはできますが、水で測ったとすると、150mmHgの血圧の場合、
    150×13,6(水銀の比重が13,6)=2040

    2メートルくらいの高さになってしまいます。
    これでは座って診察していることが困難になってしまいます。

    ということで、測定してみるのにはちょうど良い高さになるので水銀が使わています。
    それにしても、水だとしてら2メートルにもなるのですから、心臓からずいぶん大きな力で血液が押し出されることがわかります。

    血管に負担もかかるというわけです。
    ですが、その圧力は、栄養や酸素を隅々まで運ぶので、生命の原動力ともいえるでしょう。

    それくらいの圧力がなければ、細かい細胞や、毛細血管まで行き渡らないのかもしれません。
    よって、質の良い血液、弾力性のある血管を作ることが大事です。

    コロトコフは偉大な発見をしたが46歳で亡くなる

    こんなに素晴らしい発見をしたコロトコフですが、若くて亡くなられています。
    当時は、何も生産しない医師の地位や給料は低く、コトロコフは無給医で働いたり、軍医として働いていましたが、途中肺結核を患いました。

    回復した後は、鉱山で医師として働いたり、戦争が始まれば軍医となりました。
    そして最期は肺結核が再発して亡くなられました。

    コロトコフの息子も医師で、毎日コロトコフ法で血圧を測っていましたが、それが父親が発見したものとは、医学校を卒業して14年立つまで知らなかったそうです。

    地位や名誉に無縁で医師を全力で全うされたことが伺えます。
    コロトコフの他にも、そのような医師は各分野にたくさんおられたことでしょう。

    そのお陰を受け継ぎ、現在は研究を重ねた新しい方法が使われています。

    音ではなく脈波をもとに血圧を測定する電子血圧計が普及

    コロトコフ法から、血圧計の研究もどんどん進み、改良されていきました。

    オシロメトリック法

    コロトコフ法で不便なところは、聴診器で音を聞き取らなければならないことです。
    よって、熟練した医師や看護婦でなければ正確に測ることが難しいということがあります。

    また、水銀は有害物質なので、水銀柱が壊れてしまうと危険です。
    そこで開発されたのが、コロトオフ音ではなく、血管壁の振動(脈波)をセンサーが感知して検出するオシロメトリック法です。

    コロトオフ音をうまく拾えないことからくる測定誤差を防ぐことができます。

    使い方は、コロトコフ法と同じように、カフに空気を送り込み上腕の血管を圧迫して血流を止めます。
    そのあとカフを減圧する過程で血管壁に生じる振動(脈波)を用いて血圧を測定します。

    カフを減圧していくと、ある時点で脈波が急激に大きくなります。
    脈波が急激に大きくなったときのカフの圧力が最高血圧(収縮期血圧)です。

    脈波はその後急激に小さくなり、ある時点からあまり変化しなくなります。
    変化がなくなるときの圧力が最低血圧(拡張期血圧)です。

    オシロメトリック法ではカフ自体が圧力センサとして脈波の変化を検知します。
    コロトコフ法では、測定者はじっと水銀柱を見ていなければなりませんでしたが、オシロメトリック法は自動的に数値が出るのでとても簡単に誰でもできます。

    体重計と同じように、家庭でも気軽に測ることができるようになりました。

    まとめ

    血圧は生命の原動力とも言えます。
    水であれば、2m近くも押し上げることができるのです。

    すごい力です。
    ですが、血管の弾力性が落ちていたり、血液の質が悪いと、血管に余計な負担がかかってしまいます。

    先人の知恵で発見された血圧計の原理をもとに最近は、簡単にできる血圧計も普及しています。
    それを利用させていただきながら、より良い健康状態に導くために、運動・食事・心の持ち方など生活習慣にも目を向けてまいりましょう。

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